2005/03/20

【レビュー】「日本人論」再考

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140808306/mixi02-22/250-2660716-6849005

明治維新以降、近代西洋文明の支配する世界の中で、日本人とは何なのかを考える必要性がなぜあったのか、そこで語られる日本人論はどういうものであったかが語られています。そして、今後日本人論は求められるのかが議論されます。 司馬遼太郎が「鬼胎の40年」と言った終戦までの40年間に日本をリードしてきたエリートやインテリ層(漱石の「三四郎」世代)がどうしてあの道をたどったかなどの考察が面白いです。また、日本人論をほとんど語らない女性が「ケアする女」「ゲイシャ」という位置づけにより、男性のように西洋の中に日本(人)を位置づけることに悩む必要がなかったなど、面白い切り口も見られます。